欧州車をお乗りの方は、これまでに上記の黄色い警告灯(エンジンチェックランプ)を
見たことがあるかと思います。
簡単にエンジンチェックランプとは車の様々な所に装置されている
センサーの働きを制御及び監視する装置になります。
今回はこのエンジンチェックランプが点灯する最も多い原因の一つを
ご紹介します。
上記の写真は「O2センサー」という部品で、近代の車にはほとんどこの酸素濃度を
検知するセンサーがマフラー(エキゾーストマニホールドの直後)に取り付けられており、
燃焼後に残った酸素の量を検知(測定)することを目的として装着されております。
では何故酸素の量を検知する必要があるのか?
簡単に言うと「エンジンの燃焼状態」を把握する為ということになります。
ガソリンを燃焼させる際、一番効率良くパワーを取り出せる「ガソリンと空気との割合」があります。
それを『理論空燃費』といい、「ガソリン:空気=1:15」と言われています。
この『理論空燃費での燃焼後の酸素残量』を基準、すなわち狙い値として、
酸素が残っている⇒ガソリンが少ない⇒ガソリン追加
酸素が少ない⇒ガソリンが多い⇒ガソリン削減
という判断をリアルタイムでエンジンコントロールユニット(ECP:エンジン電子制御装置)介して行っています。
O2センサーは触媒を通る前の「エキゾーストマニホールド直後」に取り付けられている為、
浄化されていない排気ガスをもろに受けているので容易に汚れます。
そもそも排気ガスを受けることが役目なのですが、その役目のおかげでO2センサーは
ある一定の時期がくるとセンサーの感度が衰えていきます。
この感度の衰えが原因で誤った酸素濃度を検知したり、正確な酸素濃度を検知できず、
「誤ったエンジンの燃焼状態」を作る原因となります。
症状としては燃費が悪くなる、アイドリング時に回転数が安定しない、またはエンストを起すなどがあります。
これがエンジンチェックランプの点灯の最も多い例の一つです。
O2センサーは消耗品となる為、基本的にWarranty(保証)の対象外となります。
少しでも長くこのO2センサーの機能を持続させる1つの例として、定期的にエンジンを
高回転域で運転してもらうことが上げあられます。
高速道路などでエンジンを3000回転以上で飛ばして走ることにより、
高熱の排ガスでセンサーに付着したススや汚れなどを吹き飛ばしてくれるなどが期待できます。
特に欧州車、中でもドイツ車はアウトバーン(速度無制限の高速道路)で快適に走られるように
エンジンも作られておりますので、是非、定期的に飛ばしてあげて下さい。
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映像の有無が過失責任の割合判断に役を果たす事も。