ラウンドアバウト ( Roundabout)
イギリスで運転する際に、まずマスターしなくてはならないラウンドアバウト。必ずと言って良いほど郊外のジャンクションや各都市内の交差点などに存在し、信号の代わりとして使用されている。必ず時計回りに走るので、(その他のヨーロッパ諸国は逆)中に入る時は常に右側から車が来ることになる。
基本的に中に入っている車が優先なので、タイミングよく入る。自分が進みたい道の手前で左のウィンカーを出し、速やかに出よう。ラウンドアバウトの中で急ブレーキをしたり、無理に曲がろうとすると、後ろから走ってきた車に衝突されたり、接触してしまうので注意すること。万が一、希望する道で下りられなくても、もう一周する余裕の気持ちも忘れずに。
始めのうちは時間が掛かるが、他の車の流れを掴むことにより、スムーズに通過できるラウンドアバウトの本当の有難さが分かるようになるだろう。(ただ最近は車の多さに反映して、信号が一緒になったラウンドアバウトも目立ってきた)
横断歩道(黄色の点滅灯がある場合)
日本の横断歩道のほとんどは、道路上にラインが塗ってあるだけだが、英国の場合は信号機が設置されている所を除き、黄色の点滅ランプが両端に立っている。これらの横断歩道にアプローチする場合は、歩行者が渡っていないか、もしくは渡ろうとしていないか確認するため、スピードを落とそう。
歩行者が優先なので、歩行者が横断歩道を渡ろうとしている場合は、停止しなくてはならない。
交差点での優先権
イギリスでは、交差点に差し掛かる前に交差する道のいずれかに必ず優先権がある。譲る側の道には道路標識Give Away もしくはStopがたっており、停止線(日本の停止線より細く、点線が平行に2本)が書かれている。
Give AwayとStopの違いだが、Give Awayの標識がある交差点は、比較的交わる道路の見晴らしが良い所に経っており、わざわざ停止しなくても安全であればそのままアプローとして良い事になっている。
逆にStopの標識が立っている場所は、どんなに見晴らしが良くても一時停止して車が来るかどうか再確認しなくてはならない。初めての場合はいくらGive Awayであっても進入には気をつけて停止するかゆっくるアプローチするのが無難であろう。
交差点の信号
英国の信号は全て縦型になっているが、信号機自体が黒なので、目立たない時もある。日本と異なる点は、信号が青になる前に、黄が赤と同時に点灯することである。誰よりも先に出ようとまだかまだかと前進する、落ち着きのないドライバーを日本で良く見かける。
イギリスでは黄色がまず点灯することにより、「ブレーキをはずして発進の用意をしなさい」という予告、つまり安心して青になるのを待機できるのである。ただし、赤・黄の時に飛び出すのは違反。誰よりも早く出ようとして、発進してしまわないように。
また日本のように、一定の決まった間隔で信号が変わらないので、急に信号が青から黄になったりする。(信号無視監視カメラもあるので、要注意)これは、信号機上部に取り付けられているセンサーの仕業。どちらかの道路に車が止まると、その車を優先するために信号機が作動するのだ。(交差点の交通往来の判断で作動するらしい)
信号の変わり方(通常)
信号の変わり方(右折)
バス・タクシーレーン
イギリスはアメリカと同様に車社会である。最近は特に交通量が増え、公共交通機関の運行時刻にも影響を及ぼすほどの大渋滞だ。そんな中で市民の足となるバスやタクシーに優先権を与えるため、大都市ではバスレーンが設置されている。
バスレーンは大抵歩行者寄り(左車線)にあり、アスファルトのカラーで区別されている。(自治体によって色が異なる:ロンドン=赤、ノッティンガム=緑、バーミンガム=無色)特にラッシュアワーは一般車が規制されており、規則を破るドライバーのバスレーン監視カメラもあり、厳しく取り締まっている。時間は標識に明記されているが、この際極力バスレーンを通らない方が正解だろう。
最近バスレーン違反の取締りが非常に厳しく規制時間内にバスレーンに少しでも入ってしまった場合、例えば前を走っている車が右折の為に停まっているような場合でその車を避けて追い越す為にバスレーンに少しでも(数秒でも)入ってしまう場合などでも違反となり罰金となってしまうので細心の注意が必要。
サイクリングレーン
バスレーンと同様、歩道の脇に書かれている。車道を防ぐまでには及ばないが、交差点などの停止線前に自転車待機用のスペースが設けられている場合もある。
鉄道の踏切
日本では一時停止をして安全かどうか確認するが、イギリスの場合は警告信号が点滅してない場合はそのまま通過して良いことになっている。一時停止をすると、後ろに追突されてしまうかもしれないので注意。
日本とは違い、警告信号と警告音が全く異なり、例えば電車が近づくと同時にパネル中央の黄色の注意信号が点灯し、「ピーピーピー」と警告音が鳴る。そしてパネル両端の二つの赤信号が交互に点滅し、遮断機が一斉に下りる。
日本の様にどちらの方向から電車が来るのかは、表示機がないので分からない。(時には二本同じ方向から来る場合もあるので、遮断機の下りている時間がかなり長い時もある。