JEMグループの歩み
ジェムグループは1973年9月Bayswaterのホテル街の一角Kensington Gardens Squareに日本レストラン「浜」(注1)を開業したことに端を発します。当時日本レストランは「浜」を含めロンドンに数件しかなく日本食文化の黎明期での創業でした。
1975年にはレストランの営業を主体に会社組織としてSan Taiyo Ltd注2を設立。その後1976年には2件目となる店舗をFinchley Roadにオープンしました。
折しも70年初頭から日本で外国車の並行輸入が許可されたことを契機にバイヤー達、(と言っても彼らもまだ手探り状態)が欧州車の買い付けにイギリスへも出入りし始めました。請われてそれらのバイヤー達を助けたことなどから車の業界にコネクションを持ち始め、1979年9月には車の販売を足掛かりに車のディーラーへの道を歩み始めます。
当時まだ誰も手掛けていなかった日本人
--> さらに読むコミュニティーへの車の販売は好評を得て翌年にはWillesdenにて地元のディーラーと提携、修理を含めて広範なサービスの提供が始まりました。1979年にはBayswaterの「浜」は閉鎖。1983年にはFinchley Roadのレストランも譲渡、レストラン業から離れ、車のディーラーとして全力投球して行くようになります。直後Hendon Centralに移転、悲願であったショールーム、ワークショップ、ボディーショップを備えた自己店舗を開店しました。
その後ジェム・ジャパン(注3)として日本へも出店、欧州車を主とするクラシックカーの輸入販売に関わります。
当時ヴァンデンプラ・プリンセスなど、ブリティッシュレイランドが消滅する前の最後の名車ともいえる車を日本に広める役割も果たしました。 1991年には英国で日本人初になるトヨタディーラーJemcaをHendon (Edgware Road)に開業、約2エーカーのサイトにJEMも同時に移転、従来の日本人顧客主体の営業スタイルからローカライズした総合ディーラーへと大きく舵を切ります。
Jemcaは開業後3年目で新車販売台数英国1位を記録、以降1997年から2003年までその地位を不動のものとします。その間単独店としては欧州1位の座にも輝きました。その後欧州におけるトヨタのシェア―拡大策に伴い2003年豊田通商に営業権を移譲することに合意、同年9月営業権を譲渡しました。
時を同じくしてジェムグループは --> さらにもっと読むJemcaとほど遠くないHendonの新社屋に移転、きめ細やかなサービスとリーズナブルな価格が評価され、日本人のみならずローカルの顧客からも大きな支持を得てノンフランチャイズディーラーとして新たなる一歩を踏み出しました。
2022年JEMはCricklewoodに移転、この店舗では日本人顧客向けに特化して車のソリューションを提供する会社として、車の販売、リースを中心に営業します。
車の総合ディーラーとして多面的に活動してきたJEMは長年のノウハウを生かし、在英邦人の皆様のロンドン生活をサポートしてまいります。
一方英国人に認知され、定着してきた日本料理は新たなブームを迎えました。寿司やカレー、ラーメンなどバラエティ豊かになり沢山の店があるのは喜ばしい反面、日本の味からは遠かってゆく店が多いのは残念です。一旦は飲食業から遠ざかったJEMグループですが、「今」の日本の日常にあるちょっとおしゃれな食を提供したいと2006年春ウエストエンドで「So Restaurant」を開業しました。
その後のコロナパンデミックもあり、2021年春、So RestaurantはLiverpool Streetに移転しました。
日本人経営の安心で心置きなく楽しめる店としてご利用いただけます。
(注1)正式名称はJapanese Grill Room Hama , (注2)正式San-Taiyo Ltdは1991年Jem Ltdに社名変更 , (注3)JEM Japanはその後当時のマネージャーに移譲、社名もArt Speed Internationalに変更