10月15日から30日まで開催されているロンドンフィルムフェスティバルにいってきました。毎年お祭り気分を味わうために面白そうな映画があれば1本くらい見ていたのですが今年は欲張って一日、3本立てにしました。
まずは13時より北野武監督の‘アキレスと亀’を見ました。裕福な家に育った少年のお絵かきを有名な画家が無責任にほめてしまったがため、中年になって貧困生活をしても再度ほめられたいがために絵を書き続ける売れない画家の話です。少しも進歩しない主人公を献身的に支え、見つめる妻のマリア様のような笑みは圧巻です。
次はお茶休憩をはさんで16時15分より是枝裕和監督の‘歩いても歩いても’を見ました。上記と下記の強烈な個性の作品に押しつぶされてしまい、良い映画だったのですが印象が薄くなってしまいました。題名の’歩いても歩いても’は、いしだあゆみのヒット曲、’ブルーライトヨコハマ’の歌詞からきていたんですね。
最後に上記の映画の上映場所のICAから急いで次の上映場所のNFTへ移動して18時30分より‘実録・連合赤軍・あかま山荘への道程’を最初の数十分を見逃してしまいましたが見ました。1972年2月、5人の連合赤軍の兵士があさま山荘に立てこもり、なぜ警察と銃撃戦をしなければならなかったのか、当時の映像も混ぜた実録映画です。社会変革を目指す若者たちは、よりよき革命兵士を志すため山岳ベースに篭もります。訓練の名のもとに次第に同士殺しを繰り返す狂気の集団と化するくだりはウィリアム・ゴールディングの小説‘蠅の王’を彷彿とさせ気分が悪くなってしまいました。観客の98%は日本人ではなかったのですが、なぜ彼らがこの3時間10分の長編映画を見ようと至ったのかの道程にも興味が湧きました。
ジャンルの違う3本の映画を一日で消化するのは頭の中が忙しくちょっと無理したかなと感じました。
ドライブレコーダー
映像の有無が過失責任の割合判断に役を果たす事も。